まずは会長挨拶で今月入会された湊さんご夫婦に自己紹介をしていただきました。これから宜しくお願い致します。
さて、女性の時代と言われて久しくなりますが、その先駆けとなった日本初の女性医師、楠本イネについて日赤産婦人科の申上正子先生に熱く語っていただきました。申上先生は、産科の減少で多忙極める中、防長史学会の一員としても活躍されています。
楠本イネは、ドイツ人医師フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトと楠本瀧との間に生まれ、日本人女性で初めて産科医として西洋医学を学んだことで知られています。“オランダおいね”の異名で呼ばれました。
幕末から日露戦争前年まで生きたイネは、青い目の日本人として差別を受けるなど幼少期から苦労しましたが、強い意志で医学を志しました。修行中に受けた苦難や娘である楠本高子がその美しい容貌から松本零士が「銀河鉄道999」のメーテルのモデルにしたと言われる話など現代医療との比較も交えながら貴重な話を聞くことが出来ました。
苦難にもめげず、強い意志を持ち続けたイネは、「信ずれば成り、憂えれば崩れる 【信成万事】」を私たちに伝えてくれていると思いました。
参加者31名